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ジレンマ

鳥見に限らず、自然観察を続けていて、希少種の生息や繁殖などを見つけたときは、話の通じる相手につい自慢げに吹聴したくなるも。人によっては、ビデオに撮ってテレビ局に持ち込んだり、写真を新聞社に送ったり(近頃は、逆に、そっちが観察の主目的といったような方も)。

世話人も、鳥見人の端くれとして、誰かに話したくなる気持は分かります。

また、ものが、レッドリストに挙がっているような種の生息や繁殖なら、記録としても貴重なので、形はともかく、広く共有できるような形で表に出すことは、保護の方法を考えるための基礎データを積み上げることにも繋がり、それ自体は悪いことではありません。

ただ、ひとたび、「○○で●●が繁殖」みたいな話が広がると、たちまち鳥屋さん達のカメラの放列が巣を取り囲んで、結果的に繁殖を妨げることになったり、昆虫や植物なら、マニアが殺到して捕りつくしたり、ひどい場合は、その筋の業者がトラックで乗りつけたり、といった騒ぎに繋がっちゃうんですねェ、これが。

というわけで、当センサスでも、観察記録に種名は出てきても、HPのコメントや当ブログなどで触れないようにしている種があります。また、個人的に請け負う県や市などの公の調査でも、種によっては、観察記録には含めても、繁殖記録のリストからは除外することも。

まあ、実際の話、こちらだけが観察しているわけではないので、こちらの拘りとは関係なく、カメラの放列は出来るときは出来る反面、貴重な記録がちゃんとした形で残らないことになるわけで、自ら騒ぎに油を注ぐ愚を犯すことは避けられるものの、なんとももどかしいのです、これが。

平和公園は、ちょうど、今、公園整備の計画が進んでいる真っ最中で、これがまた、もどかしさを増幅。

温暖化の影響が顕在化してきたことなどで、「環境」という言葉自体はかなり身近になってきたものの、まだまだ日本では、トキやコウノトリといった特定の希少種の保護には関心が集まっても、肝心の餌を探したり繁殖を行うことができる環境までは、関心が広がらないのが、現状。行政サイドでは、「環境保護=金も人手もかけないこと」といった考え方も根深いものがありますし、そういった中で、レッドリストに挙がっているような名前の出てくる記録は、保全に必要な経費を賄える予算を引き出そうとするときには、有力な援軍になりそうなんですがねエ。

まあ、世界遺産への登録が、オーバーユースで環境保全の危機に結びついたりする時代ですから、一般公園の中で、一部の利用者に不埒な行いが目に付くからといって、決め手となるような解決策が見つかるわけもなく、当分は、このジレンマに身もだえる(大げさかな?)日々から抜け出せそうにありません。

今日の話題にしてからが、遠まわし過ぎてもどかしい?

実地の調査に参加すれば、もっと直接的な表現で「ぶつぶつ」ぼやいているところに出会えるかも。

「ここだけの話」が聞きたい方は、一度、調査に参加してみてちょ〜だい。

ということで、ようやく梅雨が明けて、戻り梅雨の雨空になるのか、カンカン照りの中で汗だくになりながらの調査になるのかは分かりませんが、8月第3の調査もよろしく頼んます。


名古屋市平和公園鳥類生息調査、世話人より
census * 名古屋市平和公園フォト * 23:03 * comments(2) * trackbacks(0) * pookmark

コメント

元々、根気のいる割に勝ち目の薄い戦いですから、できることを少しずつやっていくよりないですね。
それでも、以前に比べれば多少は風向きも良い方には変わってきているようなので。
公園を管理する側が、どの程度こういった場所が残っていることの価値を理解しているかも、疑問だったりするんで、苦しいところですが・・・
Comment by 世話人 @ 2009/08/18 10:27 PM
ジレンマ、分かりますよ〜。
元々は、大好きな鳥や花や自然を知ってもらって、大事にしてもらいたい思いからスタートしたはずなのに、違う方向に行っちゃったとか、いうことが良くありますね・・・。
長年、真剣にやっている方であるならばどなたも感じる道であるのかも知れません・・・。
Comment by ウリカエデ @ 2009/08/18 5:04 PM
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