鳥見人(トリミニスト)の日日

名古屋市平和公園鳥類生息調査グループの世話人を務める、鳥見人Uncle Kが、毎月第3日曜日に行っている調査の片手間に撮った写真を中心に公開していきます。
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平和公園(名古屋市)鳥類生息調査08年6月
毎度、遅れ遅れの更新ですが、先月6月15日に行った月例の名古屋市平和公園鳥類調査の顛末のご紹介です。

毎年6月、7月は当地に留まる鳥種、個体数ともに一番少ない時期で、僅かに残る鳥たちも繁殖を終えたものは繁殖で失った体力を回復するため動きが少なくなり、鳥見る人たちにとってはひたすら忍耐の時期。鳥に目を向ける機会が限られることもあって、乏しい植物の知識も、妙にこの時期、花や実の目立つ種に偏っていたり、といった珍現象も。

この日も雨の心配が不要の雲に空が覆われ蒸し暑さに悩まされることはなかったものの、繁みの向こうからシュジュウカラ等の声が聞こえてきて数自体はそこそこカウントすることができましたが、それほど双眼鏡を覗きこむような機会もないまま淡々と終わってしまいました。

先月に引き続きキビタキだけは元気があって、何個所かで囀りが聞こえ、ユーカリ林の辺りでは、餌ねだりのポーズをするメスの姿が見られるなど、イマイチ気勢の上がらない調査の面々に心憎い気遣いを示してくれました。

ハンノキ湿地はこの日も、たっぷりと水を湛えていました。

ハンノキ湿地08年6月15日

湿地の周りでは、早々とムラサキシキブの花が開いていました。植物に関してはかなり怪しげな知識しか持ち合わせておりませんが、それでも、6月半ばの時期の開花はかなり早いような。

ムラサキシキブ08年6月15日

ムラサキシキブに関しては、近縁のコムラサキ、ヤブムラサキとの識別がこの日も話題になりました。

実の時期なら、コムラサキは球状に固まって実が付いているので割に容易に見分けがつくのですが、コムラサキは、葉の鋸歯が上半部にしかないことからも見分けられるようです。今回、再度それぞれの違いを確認していて、ヤブムラサキは葉裏や実の実の付け根に毛が密生することも分かりました。

ネットの検索で出くわしたページでは交雑種が増えているとかで、そこまで行っちゃうと、もうお手上げですが。

こちらのページはムラサキシキブとコムラサキの違いが分かりやすくまとめてあります。参考に覗いてみて下さい。

こちらは、周りの緑がすっかり濃くなった猫ヶ洞池。

猫ヶ洞池08年6月15日

池のフェンス越しにコマツナギの花が見えました。

コマツナギ08年6月15日

最後は、梅雨の時期らしくカタツムリの登場です。

カタツムリ08年6月15日

この辺りは長年身近にお付き合いさせて頂いている割に知識がありませんので、こまかい種類までは分かりません。

この日は、来る8月3日に行う「猫のゴミ拾い」チラシを配布させて頂きました。実施が近づくにつれてだんだん気温も盛り上がって?きましたので、ちょっと体力が心配。

また、今年写真屋さん達が引き起こした騒ぎについて(細かく内容をご紹介できないのが歯がゆいですが・・ )いらぬお世話の内容をあえてお話させて頂きました。また、その辺りは別の機会に差し支えない範囲で採り上げたいと思っています。

ようやく、6月分をアップしたと思ったら7月の調査が目前。今年の目標は、もうちょっと時間に余裕を持った生活だったのに・・・。なかなか難しいもんです。


名古屋市平和公園鳥類生息調査、世話人より
平和公園(名古屋市)鳥類生息調査08年5月
先の4月の調査に引き続き、今度は5月の調査の報告です。

調査のあったのが5月の18日ということで、春の渡りの時期としては終盤。特に今年は渡りのピークが早めに終わってしまった感もあった割には、キビタキ、オオルリなどの囀りが間近に聞こえ、番外でホトトギスの声も聞こえてくるなど、渡りの雰囲気はたっぷり味わえたのですが、すっかり葉が繁ってしまったこともあって姿の方は見えないまま。

連日ニュースで話題になりながら口に入る見込みのなかった一時の赤福と同じで、欲求不満の残る展開ではありました。(ちなみに、事件後未だに赤福にはありつけていません。)

ハンノキ湿地は前月にもまして満杯の水が溢れておりました。

ハンノキ湿地08年5月18日

昨年後半カラカラ状態が続いたこともあって、水量を調整するための取水口がかさ上げされた効果も出ているようです。水生昆虫やサンショウウオなどが再生するためには周年水が涸れないことが最低条件。なんとか頑張って欲しいものです。

例年楚々とした花姿で目を楽しませてくれるネジキは、やや盛りは過ぎた感じでしたが市民の森周辺のそこかしこで白い花をつけていました。

ネジキ08年5月18日

猫ヶ洞池の周辺は、前月に比べると既にいくらか緑が濃くなった感じ。

猫ヶ洞池08年8月18日

池の周辺ではスイカズラの花が目につき、冬場はムクドリなどが盛んに身を突いていたセンダンも花が咲いていました。

スイカズラ08年5月18日

センダン08年5月18日

こちらには、やたら勢力を伸ばしてやや「招かれざる客」の雰囲気を漂わせているイタチハギも。

イタチハギ08年5月18日

芽吹きの時期になるとアシ原の後背地が草木で覆われているのが目につき、アシの居場所が少しずつ侵食されてきていることが分かります。

溜まった土砂を一度浚渫するなど、細ってしまったアシ原の再生を検討してもらえないかなあ。


名古屋市平和公園鳥類生息調査、世話人より

平和公園(名古屋市)鳥類生息調査08年4月
4月から今月初めまで公私ともに悲惨な状態が続いていたので、まったくお間抜けなタイミングでの更新ですが、今頃4月の調査の報告です。

すっかり気抜けした情報ですので、鳥見の内容はHPの方でデータなどを参照して頂くことにして、こちらでは当日撮った写真やHPで書ききれなかった印象などを中心に採り上げます。

この数年だんだん夏の渡りのタイミングが早まる傾向にありますが、今年は特にその傾向が強く出たようで、4月も早い時期からセンダイムシクイやオオルリ、キビタキなどが名古屋市周辺のあちらこちらで観察されており、この日も多少不発気味ながらセンダイムシクイ、アカハラ、ヤブサメなどの声が聞こえました。

毎年この時期は猫ヶ洞池の周囲に植えられたシダレザクラを楽しみにしているのですが、今年はそちらも早々と盛りを過ぎてしまい、既にヤエザクラの出番に変わっていました。

ヤエザクラ08年4月20日

前の月には真中辺りに水溜り程度の水量しかなかったハンノキ湿地。

水溜りに産みつけられたカエルの卵がやけに目立ち、先行き干上がってしまわないか心配していたのですが、やはりカエル君たちに先見の明があったのか、この日は打って変わって満々と水を湛えていました。

ハンノキ湿地08年4月20日

この日は、北へ帰る寸前のシメのスペシャル・サービスデーだったらしく、東側の浅瀬で水浴びをする姿を参加者全員観察することができました。

下は、市民の森のあちこちで目に付いたガマズミの花。

ガマズミ08年4月20日

こちらはハンノキ湿地の周辺にさいていた(たぶん)フモトスミレ。

フモトスミレ08年4月20日

湿地の西側に広がるユーカリ林では、新芽を増やすためか、冬場の寒さ対策か、ユーカリの木が写真のように短く切り詰められていました。

ユーカリ林08年4月20日

あまりコアラの餌に利用されているようにも見えませんが、けっこう頻繁に植え換えや剪定が行われます。部外者からすると「ここに費やす予算をもう少し樹林や猫ヶ洞池のアシなどの整備に回してくれるといいのに」なんてことも思ってしまいますが、これは余分なお話。

ただ、頻繁に掘り起こされるので、土中のムシや草の種などを探す鳥には都合がいいのか、スズメ、ムクドリ、冬場のツグミの仲間といった面々はかなり恩恵に浴しているようです。

猫ヶ洞池は周辺の樹林が正に新緑といった色合いで、池面も明るい緑に覆われて春気分を盛り上げてくれました(もっとも、気温の方は既に先を行っているようではありましたが)。

猫ヶ洞池08年4月20日

もたもたしている間に季節が進んでしまい、まだ5月、6月の分が溜まってしまっている状態なので、続けて順次更新していきますね。


名古屋市平和公園鳥類生息調査、世話人より
平和公園(名古屋市)鳥類生息調査08年3月 の続き
前回の3月16日に行った平和公園センサスの続きです。

猫ヶ洞池はかなり水量が増えて取水口の際まで水位が上がっていました。

猫ヶ洞池08年3月16日

カモ達は、この日はちょうど休憩時間にあたったのかアシの根元などに散らばってお昼寝中。3月も半ばになって春めいた陽気が続いていたので、かなり北へ帰った個体がいるかと思っていましたが、順に数を数えていくと(といっても、実際にはヤマガラさんにお任せ状態でしたが)まだまだ100羽を超える数のカモが残っていました。

下は、取水口のフェンスにくっついてお休み中のコガモ達。

コガモ08年3月16日

こちらは同じく休憩中のカメさん達の塊り。外来種のアカミミガメばかりです。

アカミミガメ08年3月16日

この取水口のところでは、こよなく鳥を愛する人間にとってはかなりショッキングなものにも出くわしました。

テグスに絡んだセキレイ08年3月16日

おそらくハクセキレイあたりだと思いますが、釣り糸を投げ込んだ際に取水口のフェンスに絡んでしまいそのまま放置されたテグスに足を絡めとられ、逃げられなくなった鳥が足を上にしてぶら下がったまま干からびていました。

釣りの楽しみは理解できるし釣り場を排除しろなどと主張をする気もありませんが、バスの勝手な放流といい、ゴミやテグスの放置といい、もう少し周りへの影響は考えて欲しいものです。最低限決められたエリアの中で行う程度のマナーは守って欲しいな。

こちらは、昼食後もう一度徘徊した際に見つけたサンシュユの花。

サンシュユ08年3月16日

このサンシュユもちょっと謎です。通路の脇に盛り土をした土手の上にぽつんと生えてましたので公園の方で意図的に植えたとは思えません。実生で鳥の糞にでも種が紛れていたのか、盛り土用に入れた土砂の中に種が紛れていたのか。今は、自分の好みの木の種などを勝手に植えちゃう困った方もみえたりするので、こういったのを見るとついつい妄想が膨らんじゃいます。

この午後の散策では、うっかり恨みを買いそうなキクイタダキを見たりといったおまけも。もっともaquaさんの方はようやく終わり間際に無事ゲットされたようで。

旧農地に隣接した芝生広場は2月頃から下の写真のように立ち入りが禁止された状態が続いています。

立ち入り禁止の表示08年3月16日

大昔にクレー射撃の射撃上があって鉛の散弾が放置されたままになっており、たまたま市の方で残留している鉛の濃度を調べたところ、環境基準値を超えていたため、周辺も含めた実態調査と除去の処置が終わるまでは立ち入り禁止が続くようです。「人が立ち入ると靴底に残留している鉛がくっついて拡散される可能性がある」といった理屈のようですが、既に何十年と放置してあったので傍から見ると「何を今更」といった感じ。

更新が遅れている間に、季節がどんどん進んで昨日ブラブラした際は、すっかりお花見のシーズンに入っていました。いろいろ春らしい写真も撮ってきたので、そちらも追って採り上げたいんですが、来週からまたまた仕事の雲行きが怪しくなってきそうなので、思っているだけで終わっちゃうかも。


名古屋市平和公園鳥類生息調査、世話人より
平和公園(名古屋市)鳥類生息調査08年3月
今月も月例の平和公園鳥類調査を第3日曜日の16日に行いました。

「三寒四温」なんて遥か昔語りの死語になりかねないこの頃の季節変化ですが、2月半ばからグンと冷え込んだ今年の冬も調査日の少し前から一挙に春モード、お天気も上々で満開の梅の花に迎えられてのスタートとなりました。

満開の梅080316

秋、里に下りてきたばかりの頃は、葉陰の暗がりを探さないと見つからなかったアオジも、日向ぼっこでもするように枝先に止まる姿をゆっくり眺められるようになってきました。

日向ぼっこ中のアオジ08年3月16日

他の小鳥類に比べ早めに繁殖ステージに入るエナガなどは、いつも見慣れた群れで移動する姿は少なくたいていは番いあるいは単独で行動しています。この日は偶然樹上を見上げたら巣の中から尾だけが飛び出しているところも発見。

人の目で見つかりやすいところにあるような巣は、途中でカラスなどに雛を取られるケースが多いのですが、なんとか無事巣立つまで頑張って欲しいです。これからの時期気を付けてエナガを観察すると、卵を温めるのに長時間巣に座り込んで尾羽がカールしている個体を見つけることができると思います。弧を描くように尾羽の曲がったエナガを見かけたら「今は、抱卵の真っ最中なんだ」と思って下さい。

メジロはまだまだ群れで移動していますが、シジュウカラももっぱら「ツピーッ、ツピーッ」と繁殖モード、姿が見えてもいつもの混群の賑やかさがありません。勢い、鳥果全体としては好天気から期待が高かっただけにやや不発の印象が。もっとも、「ケキョッ、ケキョッ」といかにも練習開始早々といった感じのウグイスの声が聞こえたり、シジュウカラとヤマガラの囀りが比べられたりで、早春の(気温の方はほとんど春のさなかの感じでしたが)空気を感じられただけよかったのかも。

先月までカラカラに干からびていたハンノキ湿地は少しだけ水が浮き出ていました。もっとも、湿地というよりほとんど水溜りと呼ぶのが相応しいような状態でしたが。

ハンノキ湿地08年3月16日

水溜りの中にはちゃんとカエルが卵を産みつけていました。今の水の状態では「ちゃんと育つ前に干上がったらどうするんだろう」なんて心配になったりしますが、「カエルは途中で干上がるような場所には卵を産まない」といった話も聞きますので、ちゃんとその辺りは計算済みなのかも(っていうことは、これから夏場ぐらいまでは干上がる心配はしなくてもいいってこと?)。

道の脇にはいつも早めに春の訪れを教えてくれるオオイヌノフグリが。

オオイヌノフグリ08年3月16日

こちらは、「へーっ、もう咲いてるのっ!」と言いたくなるようなヒメオドリコソウも。(ウリカエデさんの、ブログでは1月に咲いた例も書いてあるのでそんなに早くもないのかも・・)

ヒメオドリコソウ08年3月16日

といったところで、久しぶりにもうちょっとネタがありそうなので、今回は前後篇パターンで「以下、次号」といった形にさせてもらいます。


名古屋市平和公園鳥類生息調査、世話人より

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